この度、当研究所では、海外を拠点に活動している「GEMFOREX(ゲムフォレックス)」という国内無登録のFX事業者の調査を行いました。
(国内の登録業者について、https://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyoj/kinyushohin.pdf)
2022年末頃より、この事業者による顧客からの預かり金の出金が遅延するという問題が発生しており、オンラインメディアやSNS等で話題になっていました。
そのため当研究所では、消費者被害が顕在化している現状において、GEMFOREX社とは、どのような会社(団体)なのか?また、このような問題が起こる背景には何があるのか?ということを、客観的な事実に基づき調査をすすめ、段階的に調査内容を公開したいと思います。
出金遅延の原因と対策についての説明
GEMFOREX社によると、出金遅延の原因と対策が次のように説明されています。
2023年2月4日
第三者名義貸しや当社口座転売、ボーナスを利用した利用規約違反などが急増し、2022年11月後半、当社契約のリクイディティプロバイダーから指導が入り、利用規約ならびにガイドライン違反者への厳格な対応を実施する事になった。
国際刑事警察機構の協力の元、2月6日(月)に日本国内の警察に被害届を提出し、以下に該当する利用者は、訴訟の準備に入らせて頂く事が決定した。
- 当社アカウントの名義貸しや口座転売を募集、また促した者
- 当社アカウントの名義貸し、口座転売を行った者
- 当社が倒産、資金ショート、自転車操業など事実無根の噂を広めた者
- 収納代行会社や決済代行会社に対して差し止めを要求し出金遅延に拍車をかけた者
- 利用規約、ガイドライン違反している事を自ら認識しながら被害者として事実と違った内容を拡散した者
- 今回の騒動をあたかも全ての人に起こっているかのように煽り拡散した者
- 今回の騒動を煽り拡散する為だけにSNSアカウント、オープンチャットなどを開設または参加し騒動を大きくした者
- その他、事実と異なる発言など誹謗中傷を行ったと当社が判断した者ならびに本騒動に便乗した者
公式サイト:https://gforex.info/news/20230204/(削除済み)
参考:https://web.archive.org/web/20230204064425/https:/gforex.info/news/20230204/
2023年3月20日
2月中には出金遅延が解消されると公表したが、未だ第三者名義貸しや当社口座転売を完全に抑え切る事が出来ず、全解消まで至ってない。リクイディティプロバイダーからの指導に基づき、利用規約ならびにガイドライン違反への厳格かつ正確な対応として、今後は口座開設や出金時にeKYC(オンラインによる本人確認)を導入することになった。また、取引における監視強化ならびに内製化が必要と判断し、2023年4月よりリクイディティプロバイダーの運営を当社グループ内で行う事になった。数ヶ月かけて少しずつ移行していく。
また、2023年2月6日(月)に国際刑事警察機構の協力の元、日本国内の警察に被害届を提出し、2023年2月22日(水)、正式に被害届を受理。現在、弊社弁護士を通じ、訴訟の手続きも順次行っている。
公式サイト:https://gforex.info/news/20230319/(削除済み)
参考:https://web.archive.org/web/20230321052730/https://gforex.info/news/20230319/
2023年4月17日
出金延滞をサードパーティ(第三者機関)に連絡する利用者がおり、問題解決までにさらに時間を要する。
サードパーティに連絡する利用者の増加により、サポートの遅延、分別保管口座凍結、一部の決済代行会社や収納代行会社からの入金の凍結、利用者からの入金を代行会社から受け取れない状態でのサービス提供という状況に陥っており、出金遅延の状況が長引いている。
(サードパーティー(第三者機関)とは、MetaQuotes社、リクイディティプロバイダー、クレジット決済代行会社、銀行収納代行会社、インターネットサーバー会社、インターネットセキュリティ会社など)
公式サイト:https://gforex.info/news/20230417/(削除済み)
参考:https://web.archive.org/web/20230417003900/https://gforex.info/news/20230417/
2023年5月1日
出金遅延をサードパーティ(第三者機関)に連絡する利用者がおり、出金遅延に拍車をかけている。問題解決までにさらに時間を要する。
2023年5月15日
出金遅延の原因は、以下の3点である。
① 2022年中頃から集団による第3者名義貸し&口座転売にて利用規約違反によるボーナスアービが横行し大きな損失が発生。現在、主犯格グループと関わった人物について捜査中である。
② 2022年後半、決済代行会社(A社)による35,879,651 USD(約50億円)が盗難に遭い、現在、警察に被害届を提出し主犯格の捜索中である。
③ 2022年後半、決済代行会社(B社)による約10億円の未払いが発生し、現在、毎月1,000万円ずつの返済を受けている。
これらに加え、①に起因する不正取引を、リクイディティプロバイダーから指摘され、審査が長引き出金遅延が発生した。②③に関しては、GEMFOREX社が資金を受け取っていない状態でサービスを提供していた。
公式サイト:https://gforex.info/news/20230515/
今後の調査について
GEMFOREX社は、今回の出金遅延の理由を、公式サイト及び公式SNSで以上のような説明しています。
現在、当研究所では、GEMFOREX社の法人の調査を行っており、近日、そちらの内容についても公開します。